ゴキブリの生態

ゴキブリは、漸変態(卵⇒幼虫⇒成虫)をします。この発育段階で幼虫と成虫は
似たような生活様式を持っています。
雑食性で、植物質・動物質・腐敗物など、ほとんどあらゆるものを食べます。また
夜行性・群生などの特徴も挙げられます。

予防と対策

ゴキブリは、暖かく湿気の多い所や、暗くて狭い場所を好んで棲家にしています。
台所や水周りなどを常に水はけを良くし、きれいに清掃するようにしましょう。
ゴキブリの繁殖には、餌、水、湿度、隙間などが大きな要因になります。流し台、
ガスレンジ、冷蔵庫、水周りなどは定期的にチェックし、常に整理整頓をするよう
にしましょう。

  チャバネゴキブリ クロゴキブリ ヤマトゴキブリ ワモンゴキブリ
卵鞘中の卵粒数 18〜50 22〜28 14〜19 13〜18
産卵前時期 4〜7日 10〜20日 平均11日 約10日
産卵間隔 約7日 3〜5日 4日 2〜7日
一生の産卵回数 3〜10回 約17回 約7回(月) 15〜90回
卵期間 15〜30回 4日以内   3〜4回
卵期間 15〜30回 31〜47日 27〜42日 32〜41日
幼虫の経過令数 5〜7令 9〜13令 約11令 9〜13令
幼虫の期間 40〜125日 8〜11ケ月 約4ケ月 140〜410日
成虫の寿命 3〜4ケ月 4〜5ケ月 3〜6ケ月 3〜25ケ月
それぞれの特徴 黄褐色、小型
成虫の前胸背板に
2黒縦条
幼虫の背面に
2黒縦条
黒褐色、大型
特に特徴なし
黒褐色、大型
雄成虫のはねは短い
褐色、大型
前胸背板の周縁に
淡色の輪
発見された
病原菌と病名
サルモネラ菌
大腸菌
化膿症
           サルモネラ菌
大腸菌
赤痢菌


ダニ対策

@ 窓を開けて風通しをよく
A 毎日の掃除
B 寝具類の洗濯と日光干し
C 食品類は湿気の少ない所に
D 炊事中は換気
E ネズミの駆除や野鳥の巣を取り除く

  チリダニ コナダニ ツメダニ イエダニ
体長 0.2〜0.5mm 0.3〜0.6mm 0.2〜1.0mm 0.5〜1.1mm
乳白色 半透明〜乳白色 乳白色の淡黄色 淡い褐色〜赤褐色
主な発生場所 ・何年かたった住宅
・掃除の行き届かない室内
 (室内のほこり)
・カーペット
・畳
・布団
・新築1〜2年の家。
・新しい畳。
・粉状の食品や米、みそ。
・家具(湿気の高いところで  繁殖)
・農家で使う飼料や肥料。
・新築後2〜3年の畳。
・湿度の高い部屋の
 畳やカーペット。
・チリダニ、コナダニ
 が増えるとそれら
 を食べる為増える。
・ネズミ
・ネズミの巣
・鳥
・鳥の巣
特記事項 ・室内で最も多くみられる。
・人の垢やフケをエサと
 している。
・小児喘息、アレルギー性鼻炎 
 、アレルギー性結膜炎、
 アトピー性皮膚炎、の原因
 になるといわれている。
・特に小児喘息の約80%は
 チリダニが原因といわれ
 ている。
・畳が白く見えるほど、
 大量発生することがあ
 るので虫ノイローゼに
 なる人もいる。
・食品害虫である。
・肌につくとアレルギー性
 反応を起こすこともある。
・刺されると、かゆみ
 を伴った発疹
 (皮膚炎)を起こす
 こともある。
・ネズミや鳥に寄生して
 いる。
・ネズミや鳥が死んだり
 巣立ちした後被害を
 与える。
・ペストや回帰熱など
 の病原体を保有したり
 伝播する。
・刺されると痛みとカユミが
 あり、はれとカユミが
 あり、3〜4日続く。
 吸血性である。


ノミの生態

主な種類 形態・生態
ネコノミ 成虫の体長は雌2〜3.5mm、雄1.5〜2.5mm。頭部は長く、前方においてやや丸く前頭瘤を欠く。全世界に分布し、イヌノミに比べて人にたかりやすい傾向があり、ネコはもちろん、イヌやネズミにも見出される。幼虫の生息する場所は、じゅうたんの下、畳の下、床下のごみの中などである。

吸血する害虫の代表として問題になるのが蚊であるが、本来、蚊の恐ろしさは各種の病気を媒介する
ことにある。日本脳炎、マラリア、黄熱病、デング熱、ウェストナイルウィルスなどを媒介し問題と
なっている。
主要種 アカイエカ チカイエカ コガタアカイエカ ヒトスジシマカ
体色(成虫) 赤褐色 赤褐色 暗褐色 黒色・胸背中央に白線
口吻(成虫) 白帯なし 白帯なし 白帯あり 白帯なし
主な発生源 下水溝、灌漑溝 浄化槽、地下水槽 水田、池沼 墓地、竹藪、空缶
吸血活動 夜間 夜間 夜間 昼間
吸血場所 屋内 屋内 屋内・屋外 屋外
越冬 雌成虫で越冬休眠 越冬休眠しない 雌成虫で越冬休眠 卵で越冬休眠

スズメバチの生態

攻撃行動
1)巣への接近に対する警戒行動

  巣の出入リロや外皮上のハチが、近づいた対象物を注視し、
  一部は巣を離れ周辺を飛びまわる。
2)巣への接近に対する威嚇行動
  警戒のため巣を離れたハチが、対象物に接近しまとわりつくように飛びまわる。
  この際、スズメバチ属の大型種は大腮を咬みあわせて、空中でカチカチと
  威嚇音を発する。
  この時、静かに巣と反対方向へ後退すればハチは攻撃せずに
  その場から去ることが多いが、急に動くと攻撃してくる。
  (クロスズメバチ類、ホオナガスズメバチ類は威嚇音を発しない。)
3)巣への間接的刺激に対する攻撃行動
  威嚇に対する無視、気がつかない時、木の枝や軒下などの巣、巣の付着している部分に軽微な振動を加えた時、
  土中巣では付近を通行した場合などに威嚇個体や巣内の個体が飛び出して
  対象物にまっすぐ飛びかかり毒針を刺す。
  巣から離れない限り、攻撃するハチは次第に増える。(現場から離れても追撃してくる事もある。)
4)巣への直接的刺激に対する攻撃行動
  巣に直接触れたり、破壊した場合、土中巣では巣の真上や出入り口付近を踏んで強い振動を加えた時など、
  巣内にいるハチの大部分が巣外に飛び出し、対象物に集中的に飛びかかる。
  興奮の激しい時は大腮で咬みつき放さず、何度も毒針を刺す。
  (現場から遠ざかっても追撃され、その距離は種によって数十mになる。)
5)攻撃性の種間順位(大型種)
  オオスズメバチ>チャイロスズメバチ>キイロスズメバチ>モンスズメバチ>コガタスズメバチ>ヒメスズメバチ。
  ヒメスズメバチでは巣を直接刺激しても刺しにくることが稀なほどだが、
  上位の種では巣に数m近寄っただけで1)→4)へ達する。
  また、同一種でも営巣規模によって攻摯性は異なり、働きバチの多い大きな巣ぼど危険性が高い。

対策と防除
対策

1)スズメバチの営巣場所に近づかない。
2)スズメバチに刺激を与えない。
3)営巣初期に発見、駆除。
4)万一スズメバチに刺された場合。
 ・吸引器等があれぱ毒を吸い出す(ロでの吸出しは避ける、
  ロの中に傷等があると傷ロから毒が他の箇所に入る。)
 ・水で傷ロを洗い流し、抗ヒスタミン含有のステロイド軟膏を塗布し、
  腫れが強けれぱ水等で冷やす。
 ・全身症状があれば抗ヒスタミン剤またはステロイド剤を内服する。
 ・感受性(アレルギー)の強い人は、アナフィラキーショックをおこして死亡することもあるので、
  すみやかに救急病院へ運び、
エピネフリンステロイド剤の静脈注射をする。
  (死亡看の50%は1時間内に死亡している。)
  
注 アンモニアは効果がありません。

一般的な注意事項

 ・夏から秋にかけて野外での作業を行うときは、スズメバチに突然遭遇する危険性のあることを念頭に置き、
  抗ヒスタミン剤を含むステロイド軟膏を携帯するなど緊急事態への対応を心がける。
 ・軒先など日常生活の範囲にスズメバチの巣があるような場合は、
  巣の近くで大声をだしたり強い振動を与えたりしないようにする。
 ・スズメバチは「黒色」のものを攻撃する性質があるので、野外での活動は、白っぽい服装が安全度が高い。
  ヒラヒラするもの、香水やヘアスプレー。虫除けの超音波などはハチを刺激する原因となる。
 ・偵察バチに遭遇したときは、姿勢を低くして静かにその場を離れる。
 ・ハチの攻撃を受けた場合には、手やタオルで払うのは危険である。
  ハチは前後の動きには感度が鈍いが左右や急激な動きには敏感である。

スズメバチ刺傷と対応
 ・刺された瞬間の痛み:毒針の先端が皮膚と皮下の組織を切り裂くことによる。
 ・患部からの毒液の除去(市販の器具を使用)
 ・患部の水洗いと冷却。医科の受診
 ・毒成分の不活化。刺された直後は、20%タンニン酸軟膏、3%%タンニン酸アルコールを患部に塗布。
  その後水洗いする。(アンモニア水の使用は無意味)

アレルギー体質者はすぐ医者に
 ・過去にハチに刺されて全身症状のあった人は、要注意
 ・ハチに刺されて危篤な症状となるのは、一度に多数のハチに刺された場合を除き、アレルギーによるショックである。
 ・スズメバチアレルギーの人は、毒中に同様の抗原を持つアシナガバチに刺されても症状を起こす可能性があるので注意。
 ・アレルギー反応の程度は人により異なるが、ショック症状は刺されてから1時間以内、
  通常10〜30分で起こるので迅速に医療機関へ搬送する。
 ・仰向けで頭を低くする、刺されたところを冷水や氷水で冷やすなど、毒の吸収を遅らせるための応急処置を取る。

アナフィラキシー
 ・ハチ毒、食物、薬物等が原因で起こる、急性アレルギー反応のひとつで、アナフィラキシーは、
  じんましん、紅潮(皮膚が赤くなる)等の皮膚症状、呼吸困難、めまい、意識障害等の症状を伴う事があり、
  また血圧低下等の血液循環の異常が急激にあらわれるとショック症状を引き起こし、
  生命をおびやかすような危険な状態に陥ってしまう。
 ・引き起こすきっかけには、ハチ毒アレルギー、食物アレルギー、薬物アレルギー等がある。
  この他にもラテックス(天然ゴム)によるアナフィラキシー等が注目されている。
 ・アナフィラキシー(全身にアレルギー症状があらわれるのが特徴)













↑オオスズメバチの巣(地中にて)
↑キイロスズメバチの巣(戸袋内にて)
↑キイロスズメバチの巣(天井裏にて)


  オオスズメバチ キイロスズメバチ キイロズメバチ
地中のネズミやモグラ
の穴などに巨大な巣を
作ります。
軒下などに巨大な球形
の巣を作ります。
樹上に巣を作ります
体長 ♂27〜39mm
働きバチ27〜37mm
♀(女王)37〜44mm
♂25mm前後
働きバチ17〜25mm
♀(女王)25〜28mm
25〜36mm
成虫が見られる時期 4月〜10月 4月〜11月 4月〜10月